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陸奥・北田城の解説~会津盆地の真ん中にある館跡

陸奥・北田城

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陸奥・北田城

会津・北田城は、会津盆地、福島県河沼郡湯川村館の内にある平城(館跡)です。
旧橋川と旧湯川が合流する場所に築かれた平城(館跡)で、西には阿賀川が流れ、水運が考慮されています。

陸奥・北田城

旧湯川の上流は、会津・黒川城でして、小舟であれば、行き来できたのでしょう。
鎌倉時代の1194年、佐原広盛(佐原次郎広盛)によって築かれたのが始まりとされます。


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佐原氏は、相模・三浦氏の一族で、三浦義明の子・佐原義連を祖とし、相模・佐原城を本拠にしていました。
佐原義連は、平家追討、奥州合戦などで武功があり、源頼朝から陸奥国会津を恩賞として与えられます。

会津・北田城

その子・佐原盛連は、会津に入ると、黒川小館(黒川西館)を拠点とし、小田山城を詰め城としたようです。
長男・猪苗代経連は猪苗代城
次男の佐原広盛(比田広盛)が、陸奥・北田城と言う事になります。

会津・北田城

3男・藤倉盛義は会津・藤倉館。
以上は、正室である常善院殿瑞雲妙慶大禅尼の子でした。


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継室は、北条泰時の前妻で、三浦義村の娘・矢部禅尼です。
その矢部禅尼の子が下記です。
4男・蘆名光盛は、惣領とされて会津・黒川城の蘆名氏へと発展しています。
相模・芦名城の地名が、蘆名氏の由来です。
5男・三浦盛時は、一時、加納盛時として、加納館には入っていましたが、三浦宗家を継ぎました。
6男・会津時連は会津新宮城です。
このように、佐原氏は、会津地方一円の支配を固めたようです。

会津・北田城

当時の平城として、陸奥・北田城は、かなり規模が大きかったようです。
北田広盛の死後は、北田泰盛、北田盛広、北田重忠、北田正国、北田正隆、北田政泰(大庭政泰)と7代続いたようです。


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1379年には、北田行綱なる武将が、新宮明継を討死に追い込んだとあり、新宮庄の新宮氏と抗争状態だったようです。
しかし、1402年、大庭政泰(北田上総介政泰)は、同じ蘆名氏一族である、新宮庄の陸奥・新宮城主である新宮盛俊と結託して、会津・黒川城の葦名直盛に反旗を翻しました。

会津・北田城

蘆名氏は、相模・蘆名城が本拠地でしたので、実際に、会津に移住したのは、7代・蘆名直盛のときだともされます。
そのため、いきなり、会津に、本家がやってきて、威張りだしたので、北田氏や新宮氏などは、抵抗したのかも知れません。


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新宮次郎盛俊は、陸奥・青山城の加納新左衛門実詮(佐原実詮)を攻め滅ぼしています。
そのため、1408年には、新宮盛俊が、蘆名氏によって小布瀬城へ撃退され、北田城も攻撃を受けたようです。
1409年には、蘆名盛政の軍勢が、孤立した北田城を、再度、総攻撃しました。
北田城は落城して、大庭政泰(北田上総介)の親子は、討死したとあり、北田氏一族は滅亡しています。

会津・北田城

1600年、会津・黒川城に入った上杉景勝は、北田城跡に、新城を築こうと考えましたが、水害を懸念し、神指城の築城を開始した経緯があります。

田んぼの真ん中に、物見台や塚のような丘がありますが、それが、土塁の一部だったそうですので、土塁もかなりの高さがあったようです。

交通アクセス

磐越西線の笈川駅から歩くと、約2.8km、徒歩40分くらいの距離です。
お得なキップとしては「ゆったり会津・東武フリーパス」が、喜多方駅まで有効なので、便利で安いです。
ただし、普通列車は、極端に、本数も少ないので、バスのほうが、無難かも知れません。
喜多方駅まで行けば、貸自転車(レンタサイクル)もありますが、鉄道本数が少ないので、皆様のご判断と言う事になるでしょう。


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駐車場はありませんが、軽自動車程度の大きさでしたら、路肩になんとか止められます。
ただし、田園地帯ですので、田植えや、刈り入れ時期だと、農家の皆様に迷惑をかける場合があります。
当方は、今回、刈入れ後の農閑期に訪問させて頂きました。
クルマでの訪問時期は、適切にご配慮願えますと幸いです。

場所などは、当方のオリジナル東北地図にてポイントしております。
スマホで表示して、目的地として選択し「ナビ開始」にすれば、カーナビ代わりにもなります。
自動車用、歩行用でも、ナビとしてお使い頂けます。

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城迷人たかだ

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高田哲哉と申します。
20年以上戦国武将などの歴史上の人物を調査している研究家です。
日本全国に出張して城郭も取材させて頂いております。
資格は国内旅行地理検定2級、小型船舶操縦士1級など。

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