長野県

龍岡城(龍岡五稜郭) 日本に二つしかない五稜郭の一つが佐久にある

龍岡城(龍岡五稜郭)

岡城(たつおかじょう)は、長野県佐久市田口にある平城で、別名を龍岡五稜郭、その形から「桔梗城」とも呼ばれています。
国の史跡で、続日本100名城にも選定されました。

五稜郭(ごりょうかく)と申しますと、北海道・函館にある、星型をした西洋式城郭が良く知られていますが、実は日本に五稜郭は2つあるのです。

函館の五稜郭は、ロシアに備えて日本の防衛のため、幕府主導で本格的に整備しましたが、ここの龍岡五稜郭は小藩の城と言うことになります。

龍岡城(龍岡五稜郭)

甲斐・武田家の子孫される大洲藩士・武田斐三郎が、当時、江戸幕府の命にて箱館奉行となっており、函館・五稜郭の設計などを行いました。
函館の五稜郭は1857年7月から建造開始しますが、明治維新のときにもまだ一部が完成しておらず、榎本武揚が入ってから明治2年(1869年)3月に完成しています。

これに対して、長野県佐久市の五稜郭は、1863年に、三河・奥殿藩の藩主・松平乗謨(まつだいら-のりかた)が、分領の信濃国佐久郡への藩庁移転と、陣屋新築の許可を江戸幕府から得て、新築した最新鋭の城と言うことなります。
松平乗謨の大給松平家は徳川家康から5代前となる松平家当主・松平親忠の次男・松平乗元からの一族で、代々松平宗家に譜代家臣として仕えていました。
松平乗謨は、聡明で砲学や西洋事情にも詳しかったため、西洋式の城郭を採用し、1864年3月から建設を開始しました。

龍岡城

1864年は、新選組による池田屋事件、禁門の変、そして 第一次長州征伐と激動の年となります。
松平乗謨も、松平慶永と対立し若年寄職を罷免されるなどしています。
しかし、1866年6月、幕府の老中に復帰しますが、翌年1867年4月には、龍岡城の城内に御殿が完成していますが、フランス式の軍制を導入して軍事訓練も行ったようです。
規模としては函館・五稜郭の半分くらいの大きさになり、堀の幅もそんなに広くありませんので、陣屋の最新版と言った印象でしょうか?
奥殿藩は約16000石ですので、それ相応と言うことになります。
ただし、奥殿藩の石高の12000石がココ、佐久であったことから、手狭な奥殿(4000石)からの移転は悲願でもあったようです。

龍岡五稜郭

松平乗謨は老中格・陸軍総裁となりますが、水堀や石垣などの工事は進まなくなりました。
建物の瓦も、全部準備していたと言いますが、使用されたのは10%未満であったと伝わります。
そして、1868年、戊辰戦争となり、松平乗謨は陸軍総裁・老中を辞任して、新政府に帰順しています。

信濃・龍岡城

このように、龍岡城は、水堀と石垣の部分が約半分くらい、未完成のまま明治を迎え、明治4年(1871年)、財政破綻のために廃藩を申請し、廃藩置県よりも先立って廃藩となりました。
松平乗謨は名前を大給恒(おぎゅう-ゆずる)と改名し、以後は日本赤十字社の創設者の一人になるなどし、「日赤の母」と呼ばれます。
晩年、危篤の際に、正二位に叙され、勲一等旭日桐花大綬章が授与となりました。

現在の龍岡五稜郭には、堀と土塁、建物の一部「お台所」が城内にあります。

龍岡五稜郭

また、佐久市立田口小学校の校地になっていますが、水濠がある部分などは普段でも見学可能です。

龍岡城桝形

龍岡城の本丸部分から北西の方向に「龍岡城・桝形」があります。

龍岡城桝形

桝形の虎口となっており、石垣もありました。

さて、龍岡城への交通アクセスですが、鉄道の場合、JR東日本の小海線「臼田駅」から、約1kmで徒歩15分といったところです。
バスはありません。





クルマの場合には、龍岡城五稜郭の資料の展示もある「五稜郭であいの館」のところに無料駐車場とトイレがあります。
場所は当方のオリジナル地図にてわかるようにしてあります。

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旧国名
信濃
著者コメント
駐車場もあり平城なので見学もしやすい。




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