島根県

十神山城の歴史解説【尼子十砦】毛利水軍により落城

十神山城

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十神山城 (とかみやま-じょう) は、島根県安来市新十神町にある標高83mの山城(海城)で、安来港(やすぎ-みなと)の抑えとなる山城です。
月山富田城の支城として、尼子十砦のひとつに数えられます。
月山富田城を守る拠点となる、周辺の10砦が尼子十砦と呼ばれています。
中海に突き出た十神山に築かれており、城域としては3つの山(十神山・中十神・小十神)になっています。
現在は十神山なぎさ公園として整備されていますが、城址を示す案内板などはなく、目立った遺構も無いようです。
最初の築城は不明ですが、一般的には、室町時代に安来荘の荘官・松田備前守(松田満重?)が築いたとされます。


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承久の乱の戦功により、1222年7月8日、松田有忠(松田九郎有忠)が安来庄の地頭になっています。
松田有忠(安木有忠)は、相模国足柄上郡松田庄から発生した、秀郷流藤原姓波多野氏(波多野義通)の一族となりますが、坂東武者はこのように全国に散らばっているひとつの例となります。
なお、出雲・松田氏は、安来を本拠としていたため安来氏とも考えられますが、安来領家に関して、残っている文献などでは、戦国時代でも、自ら松田と記載しているため、松田氏と明記するのが妥当なところです。
いずれにせよ、出雲・松田氏は、中海最大の港湾・安来(やすぎ)を抑え、日本海水運の要衝・美保関も掌握し、出雲最大の海上勢力になっており、朝鮮に遣使するなど、貿易も行いました。

十神山城

1404年には、室町幕府からの命にて、松田掃部助(松田常鎮)が、杵築大社(現在の出雲大社)の造営も行っています。

応仁2年(1468年)、応仁の乱で、松田備後守は因幡守護の山名氏に属しており、伯耆の山名六郎、仁多の三沢為月などと、山富田城の尼子清定を攻撃しました。
しかし、撃退され、逆に十神山城が攻められて落城しました。

松田満久(松田左近将監)の代になると、再度、尼子氏とも争ったようですが、尼子経久の嫡男・尼子政久の娘が、松田誠保に嫁ぎ、松田満久は出雲・白鹿城主を本拠にした模様です。
こうして、尼子氏の支配下となると、城主が変わって、松尾遠江守や、佐馬頭重長が、十神山城主になっています。
この両名は、松田氏の家臣の可能性もありますが、松田左近将監満久じたいが、松田氏の惣領家ではなかった可能性も捨てきれません。


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1562年7月、毛利元就が出雲侵攻し、松田満久・松田誠保は、米原綱寛、三沢為清、三刀屋久扶らと共に降伏しました。
しかし、本城常光が毛利元就に謀殺されると、再び尼子氏に帰順しています。
そして、毛利元就は鳶ヶ巣城を築いて対峙したため、出雲・牛尾城牛尾久信の加勢を受けて、出雲・白鹿城主では2000にて籠城し、よく守りました。
ただし、松田満久と、その妻が討死(自刃)したとあり、子の松田誠保(まつだ-まさやす)は隠岐へと逃亡しました。(白鹿城は廃城)

一方、十神山城のほうは、永禄9年(1566年)、安芸・草津城主である児玉就忠の率いる毛利水軍に攻められ落城したとあります。
その後、月山富田城の尼子義久も毛利氏に降伏しました。

十神山城

隠岐で松田誠保は、山中幸盛(山中鹿之助)に協力し、横道高光・横道高宗らと、毛利氏に寝返った隠岐為清を追放します。
そして、永禄12年(1569年)、尼子再興軍が兵を挙げると、尼子氏残党が十神山城にも入りました。(松田誠保が入ったかは不明)
元亀元年(1570年)、布部山の戦いで山中幸盛率いる尼子勢が、吉川元春らの毛利勢に大敗を喫します。
このとき、十神山城も開城したものと考えられます。

松田誠保(松田兵部丞誠保)は、1577年の上月城の戦いにも、尼子再興軍として参加していますが、その後の消息は不明です。


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十神山城への交通アクセスですが、JR山陰本線の安来駅から徒歩10分で登城口です。
向陽寺の近くに、十神山登山口の無料駐車場とトイレがあります。
なお、向陽寺の山門を抜けたところに、十神山城の説明版があります。

この後は、米子城へ向かいました。

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(株)TOLEDO、高田哲哉と申します。
20年以上戦国武将などの歴史上の人物を調査している研究家です。
日本全国に出張して城郭も取材させて頂いております。
資格は国内旅行地理検定2級、小型船舶操縦士1級など。

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