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越後・安田城(阿賀野市) 安田実秀と安田長秀

越後・安田城(阿賀野市) 

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越後・安田城(阿賀野市)

越後・安田城(やすだじょう)は、新潟県阿賀野市にある平城です。

旧安田町役場の東側一帯が本丸部分で、公園として整備されており、南側の一部には二の丸跡が残っています。

安田城ですが、富山にある越中・安田城も有名ですが、新潟にはもうひとつ越後・安田城が柏崎市にもあり、混同しやすいです。
例えば、胎内市の越後・鳥坂城と妙高市の越後・鳥坂城など、越後は、このように国内で同じ名前の城が、複数個所で使われていることがあり注意が必要です。
ここでは、阿賀野市の蒲原安田城を取り上げます。


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最初の築城は不明ですが、鎌倉時代の初めに、白河庄の地頭となった伊豆・大見郷となる大見家秀の末裔が安田に入って安田城を築城したとされます。
そのまま越後に土着した大見家秀の子・大見実景は、大見・安田氏を称しました。
分流としては、越後・水原城の大見水原氏や、大見山浦氏があります。

戦国時代になると、安田氏は揚北衆の有力国人となっており、安田実秀(やすだ-さねひで)は、越後守護代・長尾為景に従いました。
安田実秀は、安田弥太郎、安田安田但馬守ともされます。

越後・安田城(阿賀野市) 

永正10年(1513年)、上杉定実と長尾為景が対立すると安田実秀は、上杉定実に味方します。
しかし、長尾為景に属していた中条藤資と和睦して、長屋為景に下りました。

しかし、安田実秀は再び寝返ったため、長尾勢の中条藤資・築地忠基らの攻撃を受け、越後・安田城は陥落しています。
この時、安田実秀は討ち死にしたともされますが、1527年に「安田弥太郎」と言う武将が大熊政秀と書状を交わたため、生きていたする説もあります。

越後・安田城(阿賀野市) 

このあと、上杉謙信の家臣として有名な安田長秀(安田治部少輔)は、安田実秀の子と考えられます。

安田長秀

安田長秀(やすだ-ながひで)は1516年生まれとされ、初見は1531年の史料となります。
安田治部少輔、安田有清、安田武包、安田治部少輔、安田伯耆守、安田但馬守と、色々な名称があるようです。

上条定憲の乱にて、長尾氏に従ってからは長尾家・上杉家の家臣として従いました。

正室は、長尾政景の妹です。
安田長秀の妹は、下条忠親の正室、安田堅親の正室となっています。

永禄4年(1561年)の川中島の戦いでは、上杉政虎(上杉謙信)のもと奮戦し、同じ揚北衆の色部勝長・中条藤資らと共に「血染めの感状」を受けています。

越後・安田城(阿賀野市) 

上杉謙信が死去したあと、御館の乱になると、上杉景勝に味方しました。
そのため、越後・安田城は、上杉景虎(北条三郎)を支援した蘆名氏によって攻撃を受けています。

1582年、安田長秀は死去したようで、家督は河田元親の3男・安田与親が継ぎました。

越後・安田城(阿賀野市) 

安田堅親(やすだ-かたちか)は、1557年生まれで、はじめ中条藤資の養子となっていました。
しかし、中条家の家臣との対立し実家に戻っています。
その後、安田有重の養子となり家督を相続しました。
以後、朝鮮攻めにも参陣。
上杉家の会津移封に従うと、仙道にて2500石となっています。

越後・安田城(阿賀野市) 

下記は安田城の脇を流れる水路でして、このように田園地帯が広がっている平野です。

越後・安田城(阿賀野市) 

大見安田氏が会津に移ったあとには、越後・村上城主となった村上義明の領地となり、越後・安田城には吉武右近が7000石にて入りました。
村上氏が廃絶すると、堀直竒の領地となりましたが、1616年、堀直時(ほり なおとき)が3万石にて安田藩となり、安田城は拡充されました。
1644年、領地替えで堀直吉が村松へ本拠を移すと、村松陣屋は、村松城へと改修され、安田城は廃城となっています。


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交通アクセスですが、JR羽越本線「水原駅」またはJR磐越西線「五泉駅」からバスで20分+徒歩5分となります。
クルマの場合には、公園に隣接する安田体育館の無料駐車場が利用可能です。
水堀や土塁など、なかなかよく遺構が残されている、越後・安田城(阿賀野市)でした。
見学所要時間は15分といったところです。

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高田哲哉と申します。
20年以上戦国武将などの歴史上の人物を調査している研究家です。
日本全国に出張して城郭も取材させて頂いております。
資格は国内旅行地理検定2級、小型船舶操縦士1級など。

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