宮崎県

延岡城(縣城)【続日本100名城】延岡市をいつまでも見守る石垣も立派な城

延岡城(懸城)

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延岡城(縣城)とは

日向・延岡城(のべおかじょう)は五ヶ瀬川と大瀬川が合流する地点にある標高51.7mの城山と呼ばれる独立丘陵にあり、縣城、亀井城とも言う梯郭式平山城です。
続日本100名城日本の歴史公園100選にも認定されました。

延岡城

古くは県(あがた)と呼ばれたこの地は、約700年に渡り、土持氏が領していましたが、1578年に、豊後の大友宗麟によって滅ぼされ、その後、島津家が支配していました。
1587年、豊臣秀吉の九州攻めにて戦功があった高橋元種に延岡5万3000石が与えられ、最初は日向・松尾城(縣城)を本拠とします。

1600年、関が原の戦いのあと、1601年より高橋元種は、ここに新城の築城を開始して1603年(慶長8年)に完成させ、縣藩(延岡藩)の基礎を固めました。


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築城当初に縣城(あがた-じょう)と呼ばれ、のちに延岡城と改名しています。

延岡城

高橋元種の時の天守は、黒塗りの下見板張りが巡らされた独立式望楼型(3重3階)の「黒い城」で豊臣家の威光を示すものでしたが、1655年(明暦元年)に有馬康純(ありま-やすずみ)が天守代用の三階櫓として改修したあとは、江戸城と同じように白い城になったと言われています。
その御三階櫓も1683年(天和3年)に焼失し、以後、再建はされなかったようです。

延岡城

高い石垣は高さ22mと高く「千人殺し」という異名を持ちます。
これは、ひとつの石を外すと、石垣が全部が崩れて、千人を殺すことができると言う仕掛けがあったとされるためです。
この御三階櫓の石垣部分は、現在の延岡城にて一番の見所でした。

延岡城

ただ、この御三階櫓の石垣ですが、石垣の間から木も生えてしまっています。

御三階櫓の石垣

立派な石垣なのですが、かなり崩落の危険があることがよくわかります。
色々とお城を見ていますが、ここまでキケンな石垣はあまり見たことがありませんので、早急に修復事業を行ったほうが良いかと存じます。

御三階櫓の石垣

さて、江戸時代となって慶長19年(1614年)には、肥前・日之江城から有馬直純が5万3000石で入封しますが、元禄4年(1691年)、有馬永純の時に越後・糸魚川に転封。
元禄5年(1692年) 下野・国壬生から三浦明敬が2万3000石で入り、その後、正徳2年(1712年)に三浦明敬が三河・刈谷に移ります。

延岡城

その後、三河・吉田城から牧野成央が8万石で入封。
延享4年(1747年) 牧野貞通のとき、常陸・笠間城へ転封となり、代わりに陸奥・磐城平から内藤政樹が70000石で入り、明治に至りました。

延岡城(縣城)

下記が本丸部分ですが、そんなに広くはありません。

延岡城(縣城)

下記が本丸への入り口ですが、今は通行できません。

延岡城

うえから見ると下記のような感じです。

延岡城

明治10年(1877年)の西南戦争の際、御太鼓台は官軍に焼かれてしまい、鐘だけが残ります。
そして、明治11年、天主台跡に鐘付き堂が再建され、現在でも1日に6回、毎日6時、8時、10時、12時、15時、17時、延岡市民に時刻を告げています。
ただ、このカネは、どうも手動式のようでして、隣りにある建物にお住まいのご夫婦が管理されているように感じました。
違っていたら、申し訳ありません。

延岡城(縣城)

下記は、延岡藩最後の藩主・内藤政挙の銅像ですが、周りは桜の木です。

内藤政挙の銅像

旧西の丸に建てられている内藤記念館では、資料の展示もあります。
延岡城跡には300本の桜が植えられており、春になると見事に咲き誇ります。
あと、帰宅してから分かったのですが、北大手門が復元されているとのことですので、皆様はぜひご覧になってみて頂ければと存じます。

延岡城

行き方

延岡城への交通アクセスですが、JR日豊線「延岡駅」から南延岡行きバスで10分「市役所前」バス停下車の徒歩5分となります。
駅から歩いた場合は約20分です。
車の場合、下記の地図ポイント地点に有料駐車場があります。

しかし、入庫が朝9時からと、早朝散策となった今回、有料駐車場には難儀致しました。
出庫は24時間できるようですし、コイン駐車場なのですから、できたら、朝7時くらいから開けて頂けると助かります。
延岡城の観光使用時間は40分といったところです。

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高田哲哉と申します。
20年以上戦国武将などの歴史上の人物を調査している研究家です。
日本全国に出張して城郭も取材させて頂いております。
資格は国内旅行地理検定2級、小型船舶操縦士1級など。

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