氷室城とは
氷室城(ひむろ-じょう)は、奈良県奈良市春日野町にある平城。
最初の築城は不詳ですが、戦国時代に筒井氏が築いたとされる。
第8次・筒井城の戦いの際に、松永久秀が攻撃して落城したとある。
現在、氷室城跡には氷室神社が建立されている。
氷室(ひむろ)と言うのはその名の通り「氷」(こおり)を貯蔵することであり、奈良時代に吉城川上流となる春日奥山に、氷室があったそうだ。
そして氷の神を祀っていたそうだが、後年、氷室神社として移転したらしい。
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現在の社殿は江戸時代のもので、おみくじは「氷」に濡らして文字が浮かび上がる「氷みくじ」となっている。
しだれ桜が有名なようで、奈良・東大寺などの入口にもあたることからたくさんの観光客が訪れていた。
なお、筒井順慶の重臣・福住宗職が氷室城を築いたと言う伝承があるが、その場所は天理市福住町の氷室神社である。
奈良の氷室城は、北には多聞山城があり、すぐ脇には大和守護である興福寺がある。
そのため、わざわざこの場所に城や砦が必要だとは考えにくい。
しかし、多聞山城が築かれる以前の時代であれば話は違うであろう。
火の無い所に煙は立たぬと言うことわざがあるように、城跡であったとうわさが立つからには、城主は不明だが居館があったと考えるのが適切だ。
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氷室神社の背後は、小川が流れているが意外と渓谷のようになっており、天然の深堀といった様相であり、神社も微高地にある。
そのため、雰囲気的には城跡とも言え、松永久秀が登場するもっと前で、まだ争いも無かった室町時代の早い時期に、在地の小豪族(興福寺の宗徒)が住まいとしていた可能性を感じる。
交通アクセス
奈良の氷室城への交通アクセス・行き方だが、奈良公園に行くのとほぼ同じ。
近鉄奈良駅から歩くと徒歩15分。
奈良交通市内循環バス外回り「氷室神社・国立博物館前」停留所を下車してすぐ。
駐車場は境内に有料駐車場(24台)があるのはあるが、参拝と言うより奈良観光のクルマで常に満車と言う印象なので、止められたらラッキーといったところか?
当然、城跡目当てで訪れるような方は1万人にひとりくらいであろう。
と言う事で、東大寺・興福寺などとセットで訪れて頂きたい。
見学所要時間は10分あれば充分。
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