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篠山城とは
篠山城は、兵庫県篠山市北新町にある輪郭式平山城で、別名を桐ヶ城とも言います。
国の史跡に指定されているほか、日本100名城にも選ばれています。
ずっと「しのやま-じょう」と呼ぶのだと思い込んでいましたが、篠山城は「ささやま-じょう」と読みます。
笹山とよばれる丘陵に築かれた城と言う事ですね。
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丹波篠山盆地の城としては、戦国時代まで丹波・八上城が使われており、関ケ原の戦いのあと、前田玄以の子・前田茂勝が入封していました。
しかし、天下をとった徳川家康ですが、豊臣秀頼の成長に警戒感を抱き、大坂城を包囲する戦略のひとつとして、不祥事を起こした前田茂勝のあとに、笠間城から松平康重(まつだいら-やすしげ)を移動させます。
5万石で入った松平康重は当初、八上城を拠点としましたが、すぐに新城の築城が天下普請にて行われる事になりました。
天下普請と言うのは、今で言う国家直轄の公共事業のことで、将軍・徳川秀忠が諸藩に命じて、篠山城を新しく作ると言う事になり、その築城費用も命じられた諸藩が負担しました。
築城は1609年(慶長14年)から行われて、縄張り(設計)は、築城の名手とされる藤堂高虎、築城総奉行(監督)は池田輝政で、20の大名から8万人を動員し、約6ヶ月と言う短期間で完成しました。
高石垣で囲まれた本丸と二の丸のすべてに犬走が設置され、その外側には三の丸と水堀が広がっています。
さらに約400mのほぼ正方形となる外堀周辺には武家屋敷、さらにその外側には町屋を配置すると言う城下町も形成しました。
一部の武家屋敷は有料公開されていますが、下記は安間家となります。
下記は篠山城の南側にある、南馬出跡ですが、大きいですし、高い土塁で、外部から中が見えないようになっています。
水堀の幅も広く、まさに難攻不落です。
天守台も築かれましたが、工事は途中で中止されています。
これは、高い石垣と広い水堀によって、あまりにも堅固な城となったため、それ以上防御力を高めることを徳川幕府が懸念したとも伝わります。
2014年公開映画「超高速!参勤交代」では、湯長谷城として篠山城内で撮影も行われ、ロケ地となりました。
なお、本丸には、2000年(平成12年)に復元された「大書院」が有料公開されています。
フラッシュは禁止ですが、撮影は大丈夫でした。
大書院の大きさは二条城の二の丸御殿に匹敵する大きさで、とても5万石の城とは思えない規模です。
城の縄張りも、かなりの完成度と言えるでしょう。
篠山は大阪や京都から山陰、山陽への街道が通る交通の要衝地です。
外堀沿いには桜が約1000本植えられており、春には花見の名所にもなります。
二の丸は、大書院・小書院・中奥御殿・奥御殿・台所などの建物だけでなく、築山がある庭園もあり、藩主の生活と執務を行う場となっていました。
下記は城下町にある小林家長屋門です。
しかし、大きな水堀の内側に幼稚園や小学校もあり、うらやましい限りです。
下記は、どこにあった門かは不詳ですが、金照寺の山門として篠山城の門が移築現存しているものです。
場所は当方のオリジナル地図でもわかるようにしてあります。
篠山城への行き方
篠山城ヘの交通アクセスですが、JR福知山線「篠山口駅」から神姫グリーンバスの篠山営業所行きに乗車して15分「二階町バス停」下車の徒歩5分となります。
JR篠山口駅の東口には、電動自転車を含むレンタサイクルがありますが、12月~2月の冬季は貸し出しが無いようです。
車の場合には、丹南篠山口I.Cから約10分で三の丸西駐車場は普通車200円ですので、当方のオリジナル地図でも、駐車場入り口をわかるようにしてあります。
駐車場は広いので、観光バスも大丈夫そうです。
有料拝観となる大書院の開館時間は、朝9時~17時(受付16:30まで)です。
休館日は毎週月曜日(祝祭日は開館、翌日休館)と 年末年始(12月25日~翌年1月1日)になります。
入館料は大人400円、高校生・大学生200円、小学生・中学生100円です。
なお、歴史美術館、武家屋敷安間家史料館、青山歴史村、篠山城大書院の4館共通入館券もお得ですので、そちらを利用させて頂きました。
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日本100名城スタンプ設置場所は、有料見学となる、大書院の中となります。
篠山城の観光所要時間ですが、城下町も含めてグルット城の周りを歩いて回りましたら、私の場合で約80分でした。(金照寺含まず)
レンタサイクルを借りるともう少し、時間短縮できそうです。
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