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高天神城(鶴舞城)の解説 徳川と武田の攻防最前線の城【続日本100名城】

高天神城

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高天神城とは

遠江・高天神城(たかてんじん-じょう)は、静岡県掛川市にある山城で、標高は、一番高い所で132m。
麓からの比高は約100mで、国の史跡、続日本100名城にも選ばれました。
城の構造としては連郭式山城ですが、平山城と言っても良いくらいです。
しかし、この辺りは低い山地帯となっており、高天神城を制した者が遠江を制すると言われた、重要軍事拠点でした。

高天神城の搦手

北側の搦手からは登山道が整備されています。
毎度ですが、


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高天神城の三日月井戸

その搦め手から階段を登って行くと、井戸曲輪手前に「三日月井戸」があります。

高天神城の三日月井戸

井戸と言うよりは、水の手で、岩肌(緑のコケが生えている付近)から今でも水が少しずつ湧き出ている感じです。
戦国時代の山城は、このような水源があるからこそ、籠城するのに適した山城として使われるのです。
地面に白く見えるのは雪ではなく、コンクリートです。
誰が入れたのか「金魚」が泳いでいました。エサはどうしているのでしょう?

高天神城の井戸曲輪

上記写真は本丸と西ノ丸に挟まれた中間地点となる「井戸曲輪」の手前から撮影した写真です。

高天神城案内図

高天神城は、西側になる「西ノ丸」と東側となる「本丸」にと主に2つに別れる連郭式です。

高天神城・井戸曲輪

まずは「井戸曲輪」です。

高天神城・井戸曲輪

井戸曲輪と言うくらいですので、本当に「井戸」があります。

高天神城・井戸曲輪

井戸は武田勢が占拠してから掘られたものと考えられますが、結構、深そうな井戸でした。

高天神城・高天神社

西の丸には、現在「高天神社」が建立されています。
その神社裏手に廻り込んで、下記の「堀切」を抜けて行くと、馬場平に出ます。

高天神城・堀切

高天神城・馬場平

高天神城・馬場平

馬場平は上記のように、見晴らしも良かったですよ。
そして、また神社の方に戻って、今度は「堂の尾曲輪」方面に向かいます。

高天神城想像図

高天神城・二の丸

まずは二の丸です。高天神社脇の低い所となります。

高天神城・袖曲輪

二の丸のすぐ近くが「袖曲輪」と記載されていました。

高天神城・戦死の碑

袖曲輪から西側にちょっと降りると、武田勝頼が攻めた際に、二の丸を守備していて鉄砲に撃たれた本間八郎三郎氏清・丸尾修理亮義清の兄弟の碑がありました。

本間八郎三郎氏清・丸尾修理亮義清

下記は堂の尾曲輪と堀切・切堀などの写真、7連発でどうぞ。

高天神城・堂の尾曲輪

高天神城・堂の尾曲輪

高天神城・堂の尾曲輪

高天神城・堂の尾曲輪

高天神城・堂の尾曲輪

高天神城・堂の尾曲輪

高天神城・堂の尾曲輪

土塁やら堀切、そして、郭・曲輪と、稜線なんですが、保存状態も良く残されていますので、見ごたえありました。
そして、井戸曲輪に戻って、今度は「本丸」方面へ行ってみました。

高天神城、この上が本丸

上記写真の上の台地が本丸です。

高天神城、本丸への虎口

上記はその本丸への虎口ですね。結構、道幅もあります。

高天神城・本丸

高天神城・本丸

高天神城・本丸

上記の通り、本丸には社も建っておりました。

高天神城・御前曲輪

上記は、本丸のすぐ脇にある御前曲輪ですが、天守台?跡があります。
これは、昭和9年に地元の方が「模擬天守」を作った土台跡でして、落雷で焼失してからはこんな状態らしいです。

高天神城・御前曲輪からの展望

御前曲輪からは展望も良かったですよ。

高天神城・的場曲輪
本丸と井戸曲輪の間には、本丸から一段下がったところに「的場曲輪」があります。
その的場曲輪から石窟に行けます。

高天神城・石窟

石窟は遠いのかな?と思いましたが、すぐ近くでした。
大河内源三郎が8年間閉じ込められた2畳くらいの大きさの牢屋ですね。
ちっょと前までは中が見えるようになっていたようですが、現在は危険なようで封鎖されていました。

高天神城・石屈

しかし、高天神山の山肌はかなり急峻で、斜面をよじ登る事はかなり難しく、そういう意味で防御面で優れた難攻不落の城です。

高天神城への行き方

高天神城ほの交通アクセス・行き方ですが、掛川城の駐車場から、高天神城の北側無料駐車場までは、クルマで20分くらいでした。
だ、バスは本数が少ないので、車やレンタカーなどでないと厳しいと存じます。
高天神城には、北側に約100台分の無料駐車場が点在しております。
南側にも駐車場がありますが、約3台と少なめです。


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北側の駐車場から入って、私の場合は見学所要時間50分といったところでした。
北駐車場から二の丸から三の丸まで見ますと、80分といったところです。
じっくり見たい場合には、もちょっと、時間をみた方が良いと存じます。

高天神城の搦手

しかし、見応えがある連格式平山城で、武田の特徴が垣間見える縄張りでした。
途中、数名の城めぐりさん?と思わしき人物を見かけました。

高天神城・本丸

北側の駐車場からは、階段が整備されています。
南側からでも登るのには概ね良好なようです。
ちょっと登るのが疲れる山城ですが、そんなに厳しいことはありません。

高天神城・御前曲輪からの展望

しかし、本丸跡や二の丸跡などはハイキングコースのようになっていますので、できれば、杖(トレッキングポール)が1本でもあると、歩きやすいかもしれません。
もちろん、靴の選択には注意して頂きたいところです。
夏の暑い時期には、虫除けや、水筒など水分が取れる準備も怠りなく。
一応「井戸曲輪」の付近に水道がありますが、飲み物の自動販売機類は麓にも一切ありません。
トイレは古い簡易型が数箇所ですので、女性には不向き状態です。

下記地図の印があるところが、北の無料駐車場になります。

さて、せっかく高天神城まで、きたので「横須賀城」も見てなくてはと次には横須賀城に赴いてみました。

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城迷人たかだ

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高田哲哉と申します。
20年以上戦国武将などの歴史上の人物を調査している研究家です。
日本全国に出張して城郭も取材させて頂いております。
資格は国内旅行地理検定2級、小型船舶操縦士1級など。

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