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相模・今泉館(海老名)の歴史解説~一色伊予守六郎が籠城・護王姫の碑

相模・今泉館(海老名)

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相模・今泉館(海老名)

相模・今泉館は神奈川県海老名市上今泉にある比高13mほどの丘城
台地の端にあり、眼下には田園地帯が広がる小高い場所となってやり、崖下にはJR相模線も通過している。
駐車場が無いので遠景だけ撮影させて頂いた。

最初の築城としては、平安時代で猪俣党の一族とされる今泉氏の館と考えらる。
横山党と同族の猪俣党の祖である横山時資(猪俣時資)から7代目・猪俣伊予僧都が今泉氏を称するようになったようだ。
近隣の粕屋氏・海老名氏らも横山党と親戚関係でもある。
吾妻鏡によると、鎌倉時代の1221年、承久の乱にて討死にした武将に今泉七郎がいる。


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鎌倉大草紙によると室町時代の永享の乱(1438年)のおりには、鎌倉公方・足利持氏方に味方してた一色伊予守六郎が今泉館に籠ったとされる。
1440年1月13日、一色伊予守が鎌倉から逐電して相州・今泉に入ったので、長尾憲景、太田資光が相州今泉の館を攻撃したとある。
しかし、一色伊予守は落ちて行方知れずになったようだ。

なお、1441年4月16日、結城合戦で結城氏朝に加担して殺害された武将に一色伊予六郎の名がある。

この頃の一色氏は関東各地におり、鎌倉公方の御一家として幸手一色氏(一色直兼、一色長兼、一色時家)が見受けられる。
また、宮内一色氏の一色持家(一色時家)を大将とした千余騎の軍勢が、足利持氏の命にて甲斐の武田信長を討伐するため出陣している。
この一色持家は鎌倉公方・足利持氏に信任され相模国の守護だったようなので、一色持家の子供のひとりあたりが一色伊予守六郎だったのかも?知れない。

一色直兼は甥の一色時家と共に上野・平井城へ向けて出陣したが敗走し、海老名本陣の足利持氏と共に鎌倉を目指した。
その後、一色直兼は自刃し、一色時家は同族の三河守護である一色氏を頼り三河へ逃れ、三河・一色城を築いている。

和田合戦での横山党の生き残りである海老名氏館の海老名氏や同族の国分氏は戦に負けて滅んだ。

護王姫の碑

伝説では一色伊予守六郎が今泉館から落ち延びた際に、あとを追った妻・護王姫が、今泉館から逃れるとまもなく産気づき、川べりで子供を出産したと言う事で、その場所は「産川」と呼ばれている。
相鉄線のかしわ台駅から坂を下りて行ったところ(神奈川県海老名市上今泉)に「護王姫の碑」がある。

護王姫の碑

この話だけだと、一色伊予守六郎が妻を置いて先に逃げたように感じ取れるが、妻の保護が気になって逃げられない夫のために、護王姫は「座間の寺に匿ってもらうので心配ない」と説き伏せて、先に夫を逃がしたと言う伝承もあるようだ。
しかし、妻らの一行はすぐに敵兵に見つかってしまい、あとから産川と呼ばれた場所までなんとか逃れたが、そこで出産するも敵に補足されて護衛の兵や女中らも討ち取られたと言うところのようだ。
子は川に流されたともある。

ただし、秦野にも相模・今泉館(相模・今泉堀之内、伝今泉館)があり、海老名の今泉館と、どちらが一色伊予守六郎が入った屋敷のかはよくわかっていない。
しかし、一色伊予守六郎は鎌倉で鎌倉公方・足利持氏に仕えていたことや、海老名に妻とされる護王姫の伝承もあるのであれば、海老名の今泉館のほうが信憑性は高いと推測する。


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護王姫は、その後、座間の入谷まで落ち延びたが落命したと言う事で、護王姫大明神がある。
ただし、座間の護王姫大明神に関しては鎌倉時代源義経の妾である牛王姫(鎌田政清の妹)が、やはり出産して亡くなった場所ともされ、江戸時代の古浄瑠璃にて流行したようだ。
護王姫も牛王姫も似たような境遇であり、牛王姫が亡くなった場所とされるところに護王姫大明神があると言う次第だ。

交通アクセス

護王姫の碑の場所と相模・今泉館(海老名)の場所は当方のオリジナル関東地図にてポイントしている。
スマホで表示して、目的地として選択し「ナビ開始」にすれば、カーナビ代わりにもなる。
徒歩でも自転車でもナビとしても使えるのでご活用頂ければ幸いだ。

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高田哲哉と申します。
20年以上戦国武将などの歴史上の人物を調査している研究家です。
日本全国に出張して城郭も取材させて頂いております。
資格は国内旅行地理検定2級、小型船舶操縦士1級など。

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