北海道

茂別館 安東家政とは 道南十二館のひとつ【蝦夷・北海道】

茂別館




茂別館跡(もべつだて-あと)は、北海道の道南・北海道北斗市矢不来(やふらい)にある安東氏の館跡です。
もともと北海道(蝦夷)には、アイヌ人が先住していましたが、鎌倉時代に入ると、青森から渡った和人が少しずつ北海道の南部に入っており「渡党」(わたりとう)と呼ばれました。
その渡党が支配していたところに、安東政季が乗り込みます。
安東氏は、東北・出羽の豪族で、陸奥津軽・十三湊が本拠地でした。





室町時代には「日の本将軍」が下国安藤氏の称号とされ、天皇も安藤氏を「日の本将軍」であると認めています。
しかし、この安東政季(あんどう-まさすえ)の頃には糠部南部氏と確執を起しており、南部光政?に追われて、1454年(享徳3年)蝦夷に渡ります。
ただ、このころ、蝦夷の南部は、安東氏の勢力下だったようで、安東家に臣従していた、娘婿・蠣崎季繁を頼り、上ノ国・花沢館に入りました。

同じ1454年の8月28日に、武田信広(たけだ-のぶひろ)と言う武将も、安東政季を奉じて南部大畑から蝦夷地に舟で渡り、花沢館の蠣崎季繁に身を寄せたとあるため、安東政季と武田信広は行動を共にした模様です。

この時、安東政季(安東師季)は、蝦夷の支配を強固にするため、12の城(館・砦)を整備したようで、道南十二館(どうなんじゅうにたて)と呼ばれます。

花沢館は上国守護として蠣崎修理大夫季繁、松前守護には大館に下国山城守定季と副将・相原周防政胤、そして下国守護として、下国安東八郎式部大輔家政が茂別館に入っています。





この下国安東八郎式部大輔家政は、安東家政(あんどう-いえまさ)と言う武将で、安藤重季の子で安東政季の弟との伝承があります。
茂別館を造営すると、茂別八郎式部大輔家政と称しました。

茂別館

1456年に、再起を図る安東政季(安東師季)が、分家で秋田郡の領主・秋田城介安東尭季(安東惟季)の招きに応じて、秋田小鹿島(秋田県男鹿市)(出羽・染川城)へ移動する際に、守護として任命して蝦夷に残したとされます。

安東政季は、能代の葛西秀清(葛西氏の一族?)を滅ぼして、檜山城を築城して返り咲き、本拠としました。

しかし、蝦夷ではアイヌ人の反乱が起こるのです。

コシャマインの戦いはこちらにて

伝承によると、コシャマインの乱の際に、アイヌの毒矢が届かなかったと言います。
そのため、このあたりは「矢不来」(やふらい)と呼ばれるようになったとか?

1508年には、再びアイヌ蜂起によって茂別館の下国師季(しもぐに-もろすえ)が勝山城に逃れて出家しています。
これにより、茂別館は廃城になった模様です。

茂別館

茂別館は、茂辺地(もへじ)川の左岸にある丘の南端にあります。

南の大館と北の小館と分かれていて、西は茂辺地川岸の崖地、南北は自然の沢で仕切られるなど、堀と自然の沢で囲むような感じになっています。

茂別館

国の史跡にも指定されている茂別館は丘城(平山城)で標高34.5mにあり、茂辺地館、下国館とも呼ばれます。
曲輪に現在、矢不来天満宮があり、その境内にクルマは駐車可能です。
茂別館への行き方・アクセスですが、道南いさりび鉄道線ですと、茂辺地駅から徒歩約20分となります。
車だと函館空港から約50分の距離です。

交通アクセス・行き方ですが、地図は当方のオリジナルGoogleマップ「蝦夷」にてご確認願います。

函館や木古内からですと、江差・松前「バス3日間」乗り放題キップも便利です。





ちなみに、矢不来の地は、明治に入って函館戦争の際に、大鳥圭介が新政府軍に敗れて敗走した地でもあります。
矢不来台場跡の案内板がある場所も近くにあります。

蝦夷地探訪シリーズ

安東政季までの安東氏盛隆~安藤康季と安藤義季
花沢館と蝦夷を統治した蠣崎季繁とは
武田信広 優れた知略にて蝦夷を支配する
徳山館・大舘 みどころ 【蝦夷・北海道】
蝦夷の志苔館と小林良景 コシャマインの戦い
蠣崎光広(蠣崎光廣) 蠣崎氏拡大の策士
松前城の景観と松前慶広とは~福山館の戦国期と幕末期
出羽・染川城 安東惟季 想像掻き立てられる海辺の城
蝦夷地の史跡巡り用「北海道観光オリジナルGoogleマップ」





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(株)TOLEDO、高田哲哉と申します。
20年以上戦国武将などの歴史上の人物を調査している研究家です。
日本全国に出張して城郭も取材させて頂いております。
資格は国内旅行地理検定2級、小型船舶操縦士1級など。

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