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高月城とは
高月城(たかつきじょう)は、東京都八王子市高月町にある標高152m、比高40mの連郭式山城です。
多摩川と秋川の合流点近くで、秋川の断崖にあり、加住丘陵を利用した天然の要害の独立状台地で、東は多摩川よって守られています。
高槻城と書く場合もあるようですが、曲輪、堀切、土塁などの遺構が残されており、新編武蔵国風土記稿では、古来より景勝の地であり、本丸外曲輪や堀址の遺構などがあったとします。
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高月城の歴史で分かっている事は、1458年(長禄2年)に、山内上杉氏の重臣・大石顕重が築城し、二宮館(二宮城)から居城を移したとされます。
聖護院門跡・道興准后が著した紀行文「回国雑記」の中で、1486年11月に、招かれて「大石信濃守といへる武士の館」を訪ねたとあり、これが高月城であると推定されています。
禅僧で歌人でもある万里集九(ばんりしゅうく)が、太田道灌の招きにより江戸城に寄ったあと、大石定重が高月城にも招待したのは1488年頃と推定され、麓の圓通寺に大石家の館があったとされます。
関東管領である山内上杉家・上杉顕定と、扇谷上杉家・上杉定正が勢力を争うことになると、やがて家臣らを本拠に集中させておく必要性が出たものと推測しますが高月城では手狭となったため、大石定重は滝山城の築城を開始し、1521年に本拠を移したと考えられます。
ただし、滝山城から1.5kmしか離れていない高月城は、北方の抑えとして物見などとして、その後も有効活用されていたものと推測します。
さて、高月城址を目指すには、その名も「ホテル高月城」と言うラブホテル(廃業済)を目指せばOKです。そのホテルが三郭に建っています。
ホテル向かいの小道を登っていくと、本丸方面に繋がる道となっています。
ただし、私有地ですので、案内板などは一切ありません。
登って行くと最初に農作業用品をしまっておく小屋が現れますが、ここも郭だったてのじょうか?
一応、空堀のようなものもありました。
本丸へと向かう道は、クネクネと登って行くような感じで、下記のように土塁の上を歩いて行くような感じのシーンもありました。
夏場は茂みも多く、虫もスゴイので訪問は冬場がお勧めです。
私有地にある城ですので、ほったらかしで全く整備されていませんし、石碑などや案内板も一切ありません。
だいぶ上の方にきたでしょうか?
途中、湧き水と考えられる水たまりがありました。
籠城する際の水源となりそうです。
ここを抜けると、本丸に到着します。
本丸(本郭)は、広い平坦地で、畑になっていました。
その向こう側は、狭まっていて、堀切にしたようです。
上記写真は、登城口の反対側を帰りに撮影したものです。写真の先が三郭となります。
3郭と2郭の間には、現在上記のような道路が通っており、ここから登城する形になりますが、昔は大きな空堀だったようです。
高月城の見学所要時間は20分~30分といったところです。
圓通寺
高月城の麓は、ちょっとした城下町の雰囲気が残っており、城址のすぐ下に「圓通寺」があります。
大変立派なお寺さんで、とてもキレイに清掃もされています。
恐らくは、この圓通寺に大石家の館があったのではと推測致します。
山門の右脇に参詣用駐車場があります。
下記写真は、秋川対岸の法泉寺城から見た、高月城の様子。
交通アクセス
高月城への行き方ですが、JR五日市線・東秋留駅から徒歩25分です。
車の場合、駐車場はありません。ただし、切通しを西へと抜けると、道路沿いに1台程度、車を止める事が可能です。
登城口は下記の地図ポイント地点となります。
二宮館(二宮城)
あきる野市にあったとされる二宮館(二宮城)は、かつて二宮神社であるとされていました。
しかし、1972年に行われた発掘調査で、二宮神社からは戦国期の遺物などが出なかった事から、此定地から除外され、1982年に造成された新興住宅地から戦国時代のものとみられる建物跡が発掘されたため、現在はその地が二宮城の最有力候補となっていますが、これも憶測でしかありません。
と言う事で、二宮館跡はこの付近ですが、どこだかわからないと言うのが正解でしょう。
場所は下記の地図ポイント地点となりますが、石碑などはない住宅地となっています。
大石氏の発祥地は信濃国佐久郡大石郷で木曾義仲の末裔とされます。
足利尊氏が室町幕府を開くと、佐久郡大石郷から大石氏は勢力を伸ばし、1356年5月、戦功を挙げた大石信重が武蔵の入間郡と多摩郡の13郷を与えられ、二宮に居館を構えたのです。
そして、1384年には浄福寺城を築城しました。
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