北海道

アオシマナイチャシ(アオシマナイ遺跡) オホーツク文化を物語る貴重な遺跡

アオシマナイチャシ




アオシマナイチャシ(アオシマナイ遺跡)

アオシマナイ遺跡は、北海道斜里郡小清水町にある涛沸湖(とうふつこ)の南東岸・段丘上にあります。
小清水原生花園も近いところですが、アオシマナイ遺跡は標高15mとなり、大規模で堅固に築かれたチャシ(城・砦)跡です。

住所は北海道斜里郡小清水町字浜小清水270・271・272番地になります。

1967年(昭和42年)5月に山崎博が発見し、北海道教育委員会の測量調査が入ると、2重の壕からなるアイヌのチャシ跡が発見され「アオシマナイチャシ」と名付けられました。
段丘の下には濤沸湖から水路が掘られていて、チャシの麓まで舟を寄せれるようになっている構造です。
しかし、チャシ(砦)跡だけでなく、周辺に多くの貝塚が分布する大規模な遺跡もある事がわかりました。





その後、道路拡張の工事の際に、1996年から2000年まで発掘調査が行われて、二層の火山灰(駒ケ岳C2=1694年噴火、樽前a=1739年噴火)に挟まれた状態で貝塚が確認されました。

しかし、その下層からは、なんと、縄文時代早期の土器や長軸9メートルを越す大型住居・竪穴式住居などの遺構が出土したのです。

土器片、石斧、砥石、剥片、シジミ、ホッキ、ホタテ、アサリ、鳥獣骨などが出たほか、遺跡より人工的に加工されたエゾシカの頭骨が、多数発掘されていたことから、ここで「シカ送り」の儀式が執り行われていたと考えられています。

畑の耕作により貝塚部分は多くが失われていましたが、チャシ跡については故・山谷忠男とそのご家族により保存が続けられてきました。

斜里の由来はアイヌ語の「サル」「シャル」で、アシが生えているところと言う意味になります。

ちなみに、アイヌはアイヌ語で「人間」を意味する言葉となります。

北海道の先住民

北海道の先住民と申しますと、一般的にはアイヌ民族が知られていますが、それらアイヌは擦文時代(さつもんじだい、7世紀から13世紀)から、煮炊きにも鉄器を用いるようになったアイヌ文化に変わって行ったとされています。

それ以前、日本が縄文時代の時の話となりますが、縄文文化の最大の特徴は「土器」が使われだしたことです。
北海道帯広市にある「大正3遺跡」からは、1万3千年前頃の縄文時代・草創期の特徴を持つ土器が発見されており、本州から渡ってきた縄文人が、もたらしたと考えられています。
要するに、北海道もアイヌ人が登場する前には、本州と同様の縄文人だったと言えるのです。

本州で弥生文化が成立しますが、北海道では稲作が行われず、縄文文化を引き継ぎ続縄文文化と呼ばれた「擦文文化」に移ります。





本州では稲作が行われて、文化も変わっていきましたが、北海道では稲作が適さない気候であり、依然として狩猟と森の恵みが食生活の中心であったため、本州とは故千成少しずつ、北海道を中心にアイヌ独自の文化が生まれてきました。

しかし、オホーツク海沿岸を中心とする北海道北海岸、樺太、南千島の沿海部の古代文化は、3世紀から13世紀まで「オホーツク文化」(オホーツク人)と言うまた違った「海洋の民」が栄えていたと言う事がアオシマナイ遺跡から立証されています。

アイヌの船

縄文時代のあと、北海道には大きく分けて2つの文化があったと言う事が言えるのです。

そして、北海道のオホーツク文化と擦文文化は8~9世紀ごろに出会います。
オホーツク文化がおわり、北海道全域に擦文文化が広がっていったのですが、10世紀になるとオホーツク文化と擦文文化の両方の特徴をもった「トビニタイ土器」が作られるようになりました。
羅臼で発掘された土器でして、道東に限っては、オホーツク文化と擦文文化が混じりあったまた別の文化が続いていたことが分かってきています。

これらの事からも、単にアイヌ人と言う民族にも、南からの縄文系と、北からのオホーツク系と、少なくとも2系統いたとも、考えることができるのです。
しかし、本州と違いアイヌ民族は「文字」使わず、専ら口承での使用だったため、紙などに残した記録がないため、昔のことは伝わってなく、推測となってしまうところが多々あります。





北海道のオホーツク沿岸は、ほんと面白いところです。

アオシマナイチャシ(アオシマナイ遺跡)がある場所ですが、これがまた行先案内などはないので、わかりにくいです。
当方の北海道オリジナル地図をカーナビ代わりにご使用頂けますと幸いです。

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